2020.07.03
『35歳の壁』って実際はどうなのか?30代、40代の転職に関して <愛知の転職コラムVol.015>
こんにちは。キャリアコンサルタントの青島です。
私たちが普段転職支援をさせて頂く中で、よくこんなお話をお聞きします。
「40代での転職は難しいのでしょうか?」
「あと数年で35歳になるので今のうちに転職しようかと思っています」
一昔前には『35歳の壁』と言われていましたが、果たして本当にそうなのでしょうか。
今回は30代、40代の転職に関する実態について書かせて頂きます。
ネット上で検索をしていると
「35歳以上の転職は難しい」や、
「35歳の壁」などの言葉が出てくるかと思います。
結論を先に述べますが、最近では35歳以上の方でも転職がしやすい環境になっております。
実際、ここ十数年の間で転職者の平均年齢は上がっています。
厚生労働省のデータを見ても30代後半、40代前半の転職者数は増加傾向になっています。
転職成功者の平均年齢を見てみると
20代中盤から30代前半が最も多い層ですが、
ここ最近では少子高齢化の進行に伴い、
経験のある30代、40代の採用や、企業の経営課題に対して
スキルを持った方を採用したいなどのニーズが増えております。
先ほど35歳以上の方でも転職がしやすくなっていると書きましたが、
20代と30代中盤以降では企業から求められることが大きく違います。
20代であれば「育てる」という観点を持ち、
その方の「将来性」を重視しポテンシャルでの採用を行っています。
それに対し、35歳以上の転職となると「経験」が重視され、「即戦力」かどうかを見られます。
そのため面接の場でも20代の方であれば知らない内容や経験については
これから学んでいきますといった「熱意」を伝えられるものの、
年齢が重ねるにつれて「どんな経験を持っているのか」
「当社では何を活かすことができるのか」などの内容を重視されようになります。
また、40代になってくると「経験」にプラスして
「マネジメント」に関しても求められるようになります。
業界や仕事によって幅はありますが、
既存のビジネスにおいて管理職候補として部下の育成を行って頂いたり、
新たな事業やプロジェクトの立ち上げを任せたりといったマネジメント能力を求められることがあります。
このように30代、40代での転職において「経験」や「マネジメント」を重視されるようになると、
キャリアの棚卸というのが非常に重要になってきます。
前職までの経験で何ができるのか、何が活かせるのかなどを
面接や選考において応募企業に伝わるように話せなければなりません。
また経験だけではなく、転職者自身が
今後のキャリアについてどう考えているかを明確にしておく必要もあります。
「今までの経験を活かして○○のようなキャリアを築いていきたい。」と応募先企業に伝えることができ、
その内容がその企業や事業の方向性と合致していることが重要になります。
我々のようにUIターンのご支援をさせて頂くと、特に30代中盤以降のご相談は多く頂きます。
親御さんの介護が必要、子育ての環境、将来的に地元で働きたいなど、
仕事以外の理由も多くなってくる年代だと思います。
キャリアの維持期に移行するタイミングだからこそ、今までの経験を更に深めていくのか、
これまでの経験を活かして新たなことを始めるのかなど
今一度ご自身で見つめ直してみるのも良いかもしれません。
その中で市場の状況やご自身のキャリアについて悩んだ時には是非コンサルタントにご相談ください。
30代、40代での転職の成功事例は多数御座いますので、エピソード含めてお伝えできれば幸いです。